人間の膝の上に当然のように乗ってくる子と、絶対に乗らない子がいませんか?
同じ家、同じ飼い主、同じ環境でも、膝に対する“距離感”は猫によってまったく違います。
筆者の家では3匹の猫たちが暮らしています。
どの子も可愛くて個性豊かですが、「膝に乗るかどうか」という1点のみを見ても、驚くほど違う反応を見せてくれます。
まるで人間のような、むしろ人間よりわかりやすく本猫の性格が表れるかのような差が出ています。
※本コラムでは便宜上、「ねこさん」を「猫」と表記しています。

膝が「安心の場所」になる猫/ならない猫
筆者の家の最年長である管理猫Aさんは、ラグドールという“甘えんぼ代表””抱っこ大好き”と言われている猫種ですが、現実は全く違いました。
実際に、赤ちゃん時代は人間の身体によじ登ってきたり、くっついて眠るような甘えた面もありました。
それが大人になった今では、抱っこも膝の上もお構いなしにゴロゴロと喉を鳴らしていたキトン時代が嘘のような、自律した大人に。
生後半年を過ぎたころから、自立心が育ってきたのか、だんだんと自分のスペースや距離を大切にするようになりました。
1歳を迎える頃には、完全に“膝に乗らない派”に転身。
以後、私の膝には一度も乗っていません。

人間の膝の上?ありえません。
ラグドールが抱っこ好きなんて幻想です。
「甘えたい」気持ちはあるのに空気を読んでしまう繊細な猫
保護した双子のうちのひとり、管理猫Fさんは、1歳前後の“反抗期”のような期間を経て、少しずつ「膝に乗る日」も出てきました。
「いつ何時でも膝の上に乗りたい」というわかりやすい甘え方はしませんが、毎日1回はどうしても”甘えん坊タイム”が必要な様子を見せてくれます。
筆者の仕事がひと段落した深夜になると、部屋の空気が落ち着いたことを敏感に察知して突然そばに寄ってきます。
そして気づけばゴロゴロと喉を鳴らしながら膝の上に。
とはいえ、管理猫Fさんは筋肉質な巨体タイプの猫。
膝の上に全身は乗り切らないので、上半身だけ…という日も多いです(笑)

本当はずっと甘えていたいけど…
オス猫としての威厳も大切にしたい。
世界は猫を中心に回っている?猫らしさ全開な猫
そして双子の女の子、管理猫Bさんはとても気高く(?)自由で気まま、最も猫らしい猫のような振る舞いをします。
朝から晩まで、本猫の気分が乗った瞬間に「はい乗りますね〜」と膝を占拠してきます。
料理中だろうが掃除中だろうが関係なし。
筆者の背後から近寄り、人間の体で爪を研ぎつつ、甘えたような声でニャーン!ニャーン!と鳴いて気を引きます。
そしてまんまと相手をしようと屈もうものなら、その一瞬を逃さず膝に飛び乗ってくる、という“強制膝のりスタイル”。
しかもそのままゴロゴロ爆音で寝始めて、料理は中断…というのはもはや日常です。
ただし、甘えたい気分ではないときに抱っこされると全身全霊で拒否。
小さな身体でとんでもないパワーを出力し、必死に逃げていきます…

人間を思い通りに操ってこそ猫というもの。
全てはねこの為に。
行動の奥にある“性格”と“距離感”
膝に乗る・乗らないは、単に甘えん坊かどうかではなく、
その猫が人間との関係をどう築きたいか・どう表現するかの“型”の違いに近い印象があります。
- 安心したい → 膝に乗る
- 信頼している → 膝の近くで眠る
- 物理的接触を好まない → 距離を取りつつ、視線で交わる
猫の信頼表現は、人間の「触れ合い重視」の感覚とは違うルールで動いているように感じます。
膝に乗らない=信頼されていない、ではない
膝に乗らないからといって、嫌われている・心を開いていないと決めつける必要はありません。
近くで寝る、追いかけてくる、名前を呼ぶと返事をする。
そうした行動の中に、猫なりの“距離感の許容”と“信頼”は十分に表れています。
皆さんのお家に猫はどんなタイプですか?
「膝に乗ってくれると嬉しいけど、乗ってくれないからダメなわけじゃない」
「乗ってこないな〜って思っていたら、ふとした瞬間に“今日だけ乗る日”が来る」
そんな“猫らしい気まぐれさ”も含めて、
あなたの猫の愛情表現、じっくり観察してみると面白いかもしれません。
猫って、飼い主の生活リズムや声のトーン、ちょっとした動作にも敏感に反応しますよね。
だからこそ、膝に乗る・乗らないの違いも、「今日は構ってほしい」「いまは静かにしててほしい」といった、そのときどきの“猫なりの意思表示”なのかもしれません。
そして一度も膝に乗らなかった子が、ある日ふとそっと乗ってきたり、普段は当然のように乗る子が、なぜかまったく来ない日もある。
そんな気まぐれさも、気高さも、猫らしくて愛おしい。
膝に乗るのは、信頼?甘え?偶然?
正解なんてきっと猫自身にしかわからないけれど――
今日も、そっと様子をうかがいながら、「来てくれたら嬉しいな」と待ってしまうんですよね。
あなたの猫は、膝に乗る派ですか?乗らない派ですか?
ぜひ「うちも!」というコメント、お待ちしています。
感じたこと、似てるエピソード、短くても大歓迎です。
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